Cloudflare(クラウドフレア)は、ビジネス向けの高度なウェブセキュリティとパフォーマンスソリューションを提供している、2009年創業の米国企業です。CDN、マネージドDNS、DDoS対策、負荷分散サービスが最も人気です。Cloudflareネットワークは日本(大阪と東京)を含む100か国以上200都市以上に及びます。
Cloudflareのサイトはとても洗練されていて、情報量が多く、複数の言語で閲覧できます(日本語、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、ロシア語、中国語、韓国語)。
機能と使いやすさ
本レビューでは、CloudflareのCDN(コンテンツデリバリネットワーク)に注目していきます。ウェブホスティングの利用者に最も人気があるソリューションだからです。
CDNとして、Cloudflareは複数のデータセンターを運営し、コンテンツをキャッシュするためのサーバーを世界中に多数展開しています。コンテンツをキャッシュすることで、ページの表示速度が上がり、CPUと帯域幅の使用量が下がるのです。
従来のCDNとは違ってCloudflare CDNはサイトのすべてのリクエストを処理するため、むしろリバースキャッシングプロキシに近いものです。特定のコンテンツをキャッシュする必要はなく、サイトのコードを編集する必要もありません。DNSネームサーバーをCloudflareに更新するだけで、変更内容が適用された後から自動的にサービスが開始します。
Cloudflareは静的サイトや動的サイトで効果を発揮し、動画を埋め込むことも可能です。しかし、元のサーバーから音声・動画メディアを直接ストリーミングするサイトには向きません。
Cloudflare CDNはDDoS攻撃などのサイバー脅威をブロックしてサイトに到達するのを未然に防ぐため、サイトのセキュリティ強化にも有用です。ほかにも次のような特徴があります。
- ウェブページにアプリケーションを挿入
- 使いやすいアナリティクスダッシュボード(サイトのすべてのリクエストについて詳しい統計情報を閲覧できます。日本語対応です)
- SSLのワンクリックインストール
- BYOIPに対応(Bring Your Own IP:IPの持ち込みでは、CloudflareのIPアドレスではなく自身のIPアドレスをインターネットに見せることができます)
- HTTP/3をサポート(アプリケーションやサイトにより高速で安全に接続)
- インテリジェント・トラフィック・ルーティング(通信経路を最適化し、レイテンシを抑えます)
価格とサポート
Cloudflareは1つの無料プランと3つの有料プラン(Pro、Business、Enterprise)があります。無料プランはかなり制限されていますが、重要な機能がいくつか含まれます。DDoS攻撃対策、コメントスパム対策、グローバルCDN、メールサポート、3個のページルール、5個のファイアウォールルール、グローバルエニーキャストDNSなどです。
高度な機能が欲しいスモールビジネス経営者は、Businessプランが良いでしょう。無料プランの全機能のほかに、稼働率100%を保証するSLA、かんたんPCI準拠、WAF(Web Application Firewall)セキュリティ、Polishによるロスレス画像最適化、Mirageによる自動モバイル最適化、キャッシュアナリティクス、カスタムSSLのアップロード、50のページロード、「I’m Under Attack」モードが含まれます。
Enterpriseパッケージは、サイトやアプリケーションに対してエンタープライズレベルのセキュリティ対策を講じたい企業向けです。料金は要相談なのでカスタマーサポートに問い合わせましょう。
Cloudflareの有料パッケージは安くありません。Proプランは妥当な価格ですが、Businessプランはかなり高額です。
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サポートについて、Cloudflareは詳しいラーニングセンターがあり、日本語を含む複数の言語で閲覧できます。ほかにも、ヘルプセンターには日本語の記事がいくつか掲載されていて、役立ちます。コミュニティフォーラムにも日本語で投稿できます。カスタマーサポートに問い合わせたい場合、電話とメール窓口があります。