Bluehost 評判・レビュー：有名だけど、実際どうなの？2024年

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最悪のレンタルサーバーではないものの、素晴らしいとは言えない

「おすすめのレンタルサーバー」と検索すると、すぐにBluehost（ブルーホスト）という名前が目につきます。長年にわたって「世界最高のホスティングサービスの1つ」と高く評価されてきました。初心者ブロガーや小規模ECサイトの経営者の間で大人気のBluehostですが、その背景にはアフィリエイト報酬の高さがあります。

レビューサイトのうち、Bluehostのサービスを実際に試しているものはほとんどありません。当社では、BluehostでWordPressサイトを公開し、設定のしやすさから稼働率まで、技術的側面をすべて測定しました。

Bluehostに申し込む際は手頃に見えますが、初回購入割引が終了すると更新料金は高額です。Bluehostプランの仕様や無料特典も大したことはなく、他社のレンタルサーバーと比べてみれば、より優れたものが簡単に見つかります。

Bluehostのサービスに不満を感じることはないため、多くの利用者は長期的に使い続けているようです。しかし、処理能力とコスパがBluehostより高いレンタルサーバーはほかにあります。特にイチオシなのは、Hostingerの格安プラン1です。仕様、サポート、信頼性を妥協していません。

「Bluehostはあまり良くないみたいだけど、良し悪しを比較検討したい」という方は、このレビューが役立つはずです。Bluehostと他社サービスを比較したい場合はおすすめのレンタルサーバー TOP10をご覧ください。

“無料”機能は多いが、もともと無料なのでオトク感なし

レンタルサーバプランの価値を左右するのは仕様ですが、Bluehostは追加特典を宣伝し過ぎている気がします。無料特典を大々的にアピールしているものの、これは誤解を招くと思います。というのも、Bluehostが「無料」で提供しているサービスやプラグインは、他社のレンタルサーバーでも無料で使えるからです。ホームページ初心者はそのことを知りませんから、実際はオトクではないのにオトクな気分になってしまうでしょう。

例えば、「Bluehost Marketplace」はWordPressマーケットプレイスとよく似ています。WordPressとWooCommerceの無料・有料テーマやプラグインを取得できる場所です。唯一の違いはBluehost管理パネルから直接アクセスできることであり、それ以外はWordPressマーケットプレイスと同じです。

また、Bluehostプランに含まれる「Yoast SEO Free」は、WordPressの人気SEOプラグイン「Yoast SEO」の無料版です。BluehostとYoastはどちらもNewfold Digital傘下の企業なので、これがプランに含まれるのは納得できますが、“無料”という誤解を招く表現はいただけません。

無制限のWebサイトを作成できる

エントリーレベルの共用プランとWordPressプランでは、1サイトしか運用できません。一方、上位3プランはサイト数が無制限です。サイトを1つ作成する予定ならストレージ容量が10GBのベーシックホスティングプランで十分でしょう。

しかし、運用サイト数が無制限のプランを選んでも、複数のサイトを作成・管理しようとすると課題に直面するかもしれません。サイトで大きな画像やメディアファイルなどを使う場合、ストレージが十分残っているか注意しなければならないのです。

とは言え、テキスト中心のブログを公開するのであれば、上位プランのストレージは100GBですから、不足することはないでしょう。

SSL証明書など、有料のセキュリティ機能が多い

ドメイン名が1年間無料であるのに加えて、Cloudflare CDNとの連携やSSL証明書など、さまざまなアドオンが含まれます。

SSL証明書は「Let’s Encrypt」のスタンダードなもので、非常に基本的なSSL暗号化を提供することを意図しています。つまり、あなたのサイトにアクセスした際に「このサイトは安全ではありません」と警告されない、ウェブブラウザのアドレスバーに南京錠アイコンが表示される、ということです。

有料ですが、アドオンとして「Single Domain SSL」と「SiteLock Security」を購入することもできます。安全性がはるかに高いTrueSpeed CDNとTrueShieldファイアウォールを使ったものです。

Bluehostのベーシックホスティングプランは手頃ですが、上記以外のセキュリティ機能はありません。一方、より高価格のWordPressプランと共用レンタルサーバープランには、ドメインのプライバシー保護、マルウェアスキャン、サイトのバックアップ（毎日）が含まれます。

無料ドメイン名

Bluehostのプランには無料ドメインが含まれるため、経済的です。Webサイトを始めるコストをすべて1つにまとめたい場合に役立ちます。

もちろん、ドメイン名の登録管理を行っている組織に手数料を支払わなければなりませんから、ドメイン名が本当の意味で無料というわけではありません。そのため、Bluehostが自分のニーズに合わず、30日間返金保証を利用することにした場合、ドメイン名のコストは返金されません。なお、取得したドメインは他社のレンタルサーバーで使えます。

Bluehostの特徴まとめ

Bluehost：最も登録しやすいレンタルサーバーの1つ

Bluehostを始める1のはとても簡単で、時間もかかりません。2ステップで注文が完了し、WordPress自動インストーラがあり、質問に答えるとサイトの作成と最適化が自動的に行われるため、Webサイトをラクラク公開できます。

登録後、Bluehost管理パネルを使うことになりますが、その操作も同じくらい簡単です。読み込みが遅いページもありましたが、レイアウトは見やすく分かりやすいと思いました。

Bluehostでアカウント登録をする方法

Bluehostの申し込みはとても簡単で、追加機能やサービスの購入を促されたり、より高価なプランを勧められたりすることはありません。ドメイン登録と支払いを行うだけです。その際、Bluehostのアカウントとログイン情報を作成することになります。

支払い画面でアカウント登録を行う際、氏名、住所、連絡先を求められます。契約期間と有料のホスティングアドオンを選ぶこともできますが、最初から選択されている有料アドオンもあるため、不要なものが選択されていないか念入りにチェックしましょう。

最後に、支払いカード情報の入力欄があります。Visa、Mastercard、ディスカバー、アメリカンエキスプレスなど、さまざまなカードで支払えます。しかし、銀行送金やPayPalなどでの支払いに対応していないのは残念です。

Bluehostの全プランに150ドル相当のGoogle広告クレジットが含まれます（アメリカの新規加入者限定。日本は対象外）。なお、広告クレジットは注文確定画面に表示されません。

ドメイン接続とWordPressのインストール

Bluehostホスティングプランの支払いが完了したら、Webサイトの作成または移行（移管）に取りかかります。レンタルサーバーの料金を支払う前にドメイン設定ページが表示されます。

人気ドメイン拡張子のドメインを無料で取ることができ、すでに所有しているドメインを追加することもできます。幅広いドメイン拡張子の無料ドメインを取得できるのは、Bluehostの魅力の1つですね。一般的なドメイン拡張子で良しとするのではなく、ターゲット層が覚えやすい、印象に残りやすいものを選べます。

WordPressの自動インストールもすべてのホスティングプランに含まれ、Bluehost管理パネルから行えます。他社と同様、共用レンタルサーバープランとWordPressレンタルサーバープランの違いは名前だけであり、基本的には同じものであることに注意しましょう。

Bluehostのカスタム管理パネルとWordPressダッシュボード

WordPressレンタルサーバープランでは、Bluehost管理パネルとWordPressダッシュボードがリンクしている部分があります。Bluehost管理パネルからWebサイトのコンテンツを直接公開・編集したり、WordPressダッシュボードからBluehostのツールを使ったりできるのです。

WordPressダッシュボードからWebサイトのコンテンツを直接編集できるのは、初心者にとって嬉しいポイントです。管理パネルからWordPressダッシュボードを開くこともできるため、パスワードを入力する手間を省けます。BluehostはcPanelコントロールパネルを採用しており、日本語を含む複数の言語で利用可能です。

Googleマイビジネスの設定

BluehostはGoogleマイビジネスと連携できるため、サイトとGoogleビジネスプロフィールをリンクできます。Googleマップに自分のビジネスを表示できるため、店舗やオフィスがある場合に便利です。

アメリカでは満足できるパフォーマンス

Bluehostでは主にアメリカのサイトが運用されているため、日本人向けサイトを公開したい場合は他社のレンタルサーバーを選んだほうが良いかもしれません。Bluehostのデータセンターはユタ州に位置しており、ユタ州周辺では最高のパフォーマンスが期待できます。

検証のためにBluehostでWordPressサイトを公開したところ、スピードは今一つでしたが、稼働率は優秀でした。

GTmetrix

当社が作成したBluehostのテストサイトは、読み込みに約2秒かかりました。ホスティングのプロの多くは「2秒ならぎりぎり許容範囲内」と言います。しかし、時間帯と曜日によってまちまちで、読み込みに3秒以上かかることも少なくありませんでした。

曜日によってパフォーマンスが上下したため、ピーク時だったことが原因ではないようです。

Time to First Byteという指標に注目すると問題点が見えてきます。シカゴのテストサーバーがユタ州のデータセンターに接続後、多くの場合、ページアセットの読み込みは1秒以内に開始しています。しかし、接続を確立するのに1秒以上かかっているのです（2秒以上かかることもしばしばありました）。

なお、この検証は「専門知識がないユーザーがレンタルサーバーを利用した際にどのような結果を得られるか」を調べることが目的のため、Bluehostホスティングプランのデフォルト設定のまま実施しています。プラグインを入れたり、設定を変更したりすると改善できる可能性があります。

UptimeRobot

UptimeRobotで1か月にわたって稼働率をモニタリングしたところ、Bluehostで運用したサイトの平均稼働率は100%でした。素晴らしい結果です。一度だけ3分間停止しましたが、Bluehostによる定期メンテナンスが原因だったことが考えられます。

なお、Bluehostはサービス品質保証制度（SLA）がありません。SLAとは、一定の稼働率を約束し、それを守れなかった場合に補償金を支払う制度です。BluehostはSLAの代わりに「Network Server Uptime Agreement」を掲げています。これには、停止時間が発生する可能性があること、停止した際はサイト復旧に取り組むことが記載されています。

それによると、サーバーが停止した場合、約15分で復旧することがほとんどであるとしています。しかし、極端なケースでは1日以上かかる可能性もあるそうです。予期せぬ停止が発生しても、その分の補償はありません。UptimeRobotでは素晴らしい結果が出ましたが、サイトが停止しても責任を取ってくれないのは不安です。

「サーバーが停止するのではないか、それが原因でビジネスにとって金銭的損失が出るのではないか」と心配するのはイヤですね。そういった意味では、他社のレンタルサーバーのほうが良いでしょう。例えば、A2 Hostingは、SLAに定められた条件を満たさなかった場合は補償してくれますから、安心です1。

Sucuri Load Time Tester

Sucuri Load Time Testerの結果を見ると、Bluehostのテストサイトの読み込み時間が国によってどのように異なるのか分かります。読み込みが一番速かったのはアメリカ（特にBluehostのユタ州のデータセンターに近い西海岸）からアクセスしたときでした。ページの読み込みは0.5秒以下で完了し、平均以上の速さとなりました。

ロンドンやオランダなど、遠くのサーバーでもそこそこ良いでしょう。それ以外のサーバーではまちまちでしたが、フランスやドイツなど一部の地域のサーバーはSucuri Load Time Testerの接続をブロックしている可能性があります。

繰り返しになりますが、検証はCDNを無効にした状態で行っています。ベーシック共用レンタルサーバープランとWordPressレンタルサーバープランのデフォルト設定ではCDNが有効になっていないからです。

24時間年中無休の手厚いサポート。電話とライブチャットで問い合わせられる

Bluehostのサポート体制はしっかりしており、24時間年中無休の電話とライブチャット窓口があります。また、Bluehostのヘルプセンターにはさまざまな話題に関するサポート記事が掲載されており、参考になります。

Bluehostサポートの対応は大満足でした。ライブチャットでBluehostに問い合わせた際、ちょっとした問題がありました。最初、チャット担当者からの返答が遅かったのです。チャットを開始した際、回答が届くまで1分以上待たなければなりませんでした。

しかし、しばらくするとすぐに返答してくれたので、忙しかったのでしょう。日曜日に日本時間午後4時ごろに問い合わせたことを考えると、ほかの顧客の対応をしていたのかもしれません。

Bluehostの電話サポートに問い合わせたところ、直ちに適切な部署に繋がりました。コール音1回でBluehostサポート担当者が出てくれ、親切かつ丁寧に質問に答えてくれました。

さらに、本人確認のために認証トークンを聞かれました。以前はBluehostアカウントのパスワードの一部を伝えなければならなかったのですが、安全ではないため変更されたようです。

一見すると手頃。新規加入割引が終わると…

Bluehostの主な欠点の1つは、更新料金が高いこと。加入時の割引価格と比べ、更新料金は最大4倍です。最初の12か月または36か月は大幅割引が適用されるものの、以後も使い続けるとコストがかなり高くなりますから、覚悟しましょう。クーポンや割引キャンペーンが見つかれば、安くなるかもしれません。

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Bluehostのレンタルサーバープランのもう1つのデメリットは、ケイパビリティが限られており、本当に価値のある機能はないことです。Cloudflare CDNやYoast SEOの無料版、SSL証明書「Let’s Encrypt」、WordPressのプラグインやテーマなどは無料特典として提供されていますが、そのほとんどはもともと無料なのです。

また、同価格帯の他社製品と比べ、Bluehostのベーシックプランとプレミアムプランはストレージ容量が少なく、セキュリティ機能やパフォーマンスも劣っています。このことを踏まえると、加入する前にほかのレンタルサーバーを比較検討したほうが良いかもしれません。