2025年 Google Workspaceの評判│生産性は向上できるか？

便利で使いやすい生産性向上ツール

Google Workspace（グーグル ワークスペース）は、主にビジネスコミュニケーション、コラボレーション、クリエイションツールとして知られていますが、その他様々なプロジェクト管理ニーズにも対応できます。私も、今回検証するまではここまで機能性に優れているとは知りませんでした。厳密には、プロジェクト管理専用のソフトではありませんが、Workspaceは非常に汎用性が高く、プロジェクトを整理したり生産的なワークフローを維持できるコア機能やニッチな機能を備えています。

Workspaceはプロジェクト管理に不可欠な優秀なコミュニケーションやコラボレーション機能があります。Docs、Sheets、Slides、その他のアプリにはリアルタイムのメッセージとコメント機能が組み込まれていますし、ライブチャットやバーチャルミーティング機能もあり、同僚やクライアントとの個別レベルのやり取りにも便利です。

Workspaceはクラウドベースなので（オフラインでの作業も可能）、ハイブリッドチーム、リモートチーム、マルチロケーションチームでの利用にも適しています。Microsoft 365（無料プランなし）やZoho Projects（3ユーザー迄無料）といった競合製品にはない、100ユーザーまでの無料プランが用意されています。

徹底的に検証した結果、Workspaceはフリーランサーや個人事業主、プロジェクト管理のニーズがそれほど複雑でない中小企業向けの単一ソリューションとしてお勧めであることが分かりました。大企業であれば、Workspaceと本格的なプロジェクト管理ソフトを併用したほうが良いかもしれませんが、Workspaceのアプリマーケットプレイスはトップクラスの管理ソフトと簡単に連携できます。

Workspaceを検証するにあたってユーザーレビューも確認し、機能性やプランに満足しているかどうかも調べました。結果、プロジェクト管理やチームの効率を上げられる初心者でも使いやすいソリューションをお探しなら、Google Workspaceがニーズにぴったりであることが分かりました。

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ワークフローを最適化できるツール

Gmailアカウントを既にお持ちであれば、便利なGoogleアプリや各アプリどうし連携についてはすでに熟知されていらっしゃるかもしれません。

「ビジネス向け Google Workspace」は、これらの人気生産性ツールに高度なコミュニケーション機能とプロジェクト管理機能が追加されたものです。管理用およびチーム用ダッシュボード、インタラクティブ機能付きのバーチャルミーティング、1 TBのクラウドストレージ、ビジネスグレードのサポートやセキュリティ機能が付いています。

プランにはGoogle のノンコードアプリ開発ツールである「AppSheet」や、AI 搭載の生産性向上ツール「Gemini for Workspace」へのアクセスも含まれており、煩雑で複雑な作業を効率化し、業務効率を向上できます。

プロジェクトの計画や管理ができるSheets

Sheetsは、プロジェクトの管理、タスクの進行状況、個人およびチームの進捗状況のモニタリングに最適なWorkspaceツールの1つです。Sheets用のカスタムプロジェクトテンプレートを作成することもできますし、あらかじめ用意されているテンプレートを利用することもできます。Googleは、ガントチャート、プロジェクトのタイムライン、プロジェクトのマイルストーンなど複数のテンプレートを提供しています。

また、Sheetsの内蔵機能を使ってチームの特定のメンバーにタスクを割り当てたり、タスク連携や期限を設定したり、データを表すグラフを作成したりすることもできます。グラフの種類には、円グラフ、タイムラインチャート、棒グラフなどがある他、マップ、組織図、スコアカードなどあまり一般的ではないものもあります。

無料・有料アプリでGoogle Workspaceを拡張できる

Google Workspaceの使いやすさは気に入っているが、追加ツールで機能を補いたいという方は、Google Workspace Marketplaceを利用しましょう。MailChimp、Slack、Salesforceなど人気ビジネスツール向けの無料および有料アプリを提供しています。また、Lucidchart、Monday.com、Trello、Jiraなどのプロジェクト管理・ダイアグラム作成ソフトもあります。

アプリをワークスペースに追加するとワークスペースのサイドバーに表示されるので、異なるプラットフォーム行き来する必要はありません。なお、各アプリはマーケットプレイスに追加される前にGoogleによってテストが実施されている点も安心できます。アプリの信頼性、プライバシーやセキュリティ、ユーザー満足度が同社の基準を満たしているものだけがリリースされます。

AIで生産性を向上

「Gemini for Workspace」は高度なAI機能が搭載されたWorkspaceの生産性向上ツールで、業務の合理化、タスクの自動化、プロジェクト管理を強化できます。Geminiは月額料金がかかりますがWorkspaceのどのプランにも追加が可能です。

Geminiを使うことで、営業提案書の作成、プロジェクト計画の作成、データ分析など、日常的な作業をスピードアップできます。また、プロジェクト管理用のカスタムシートテンプレートやスライドプレゼンテーション用のメディアの作成も可能です。さらに、「AppSheet」や「Apps Script」を使用してチーム専用のアプリを設計するなど、複雑な作業も支援しています。

チャットスペースでコミュニケーションを強化

Google チャットは、単なるダイレクトメッセージングアプリではありません。個別で検索可能な「スペース」を作成して、個々のチームプロジェクトや全社的な進行を管理できます。スペースがプライベート設定の場合、プロジェクトに関わっているチームメンバーや外注者に限定されます。

プロジェクト用のスペースを作成すると、メンバーを招待したり、タスクの作成や割り当て、期限の設定、完了のマーク付けなどができます。スペースのメンバーは、プロジェクトの更新に関する自動通知を受け取ったり、会話の要約を表示したり、プロジェクトの重要なマイルストーン、障害、障害について議論できます。なお、作成できるスペースの数に制限はありません。

Google Workspaceは想像以上に使いやすい

インターフェースは直感的に操作でき、各ツールも使いやすいので、Google Workspaceはパソコンのスキルがなくてもすぐに使いこなせます。また、Googleの主要機能は家庭や職場など何百万人もの人々が日々使用していますので、Workspaceへの移行は難しくありません。

Googleは、技術に疎いユーザーでもすぐに使いこなせるよう、分かりやすいデモ、チュートリアル、記事を多数掲載しています。実際に試したところ、パスワードで保護されたプロジェクトサイトを簡単に立ち上げ、Sheets用のガントチャートテンプレートをデザインたりKeepで個人的なプロジェクトタスクのタイムラインを作成できました。

Google Workspaceの利用開始手順

Google Workspaceの利用を開始するには、まず始めにビジネスメール、従業員数、地域などをオンラインフォームに入力します。「次へ」ボタンをクリックすると、Google からサイトのドメイン、プラン選択、支払い情報の入力を求められます。なお、14日間の試用期間が終了するまでは、料金は発生しません。

無料トライアル期間中は、最大10人のユーザーまでWorkspaceの機能を利用できます。また、プランを変更することも可能なので、その時のニーズに合わせてプランを気軽に決定できます。なお、Workspaceが自社に適していないと判断した場合は、トライアル期間中いつでもキャンセル可能です。

チュートリアル、クイックスタートガイド、ハンズオンラボ

アカウントを設定したら「ラーニング センター」でWorkspaceの機能を最大限に活用する方法を学びましょう。「ラーニング センター」は私がこれまでに見てきた中で最も包括的なナレッジベースの1つです。ステップバイステップの導入ガイド、チェックリスト、チュートリアルでは、AIをはじめとするさまざまな機能の使用方法が説明されています。また、自分のペースで学習できるコース、インタラクティブなラーニングラボ、ビデオトレーニングモジュールなど、より深い学習体験を提供するコースもあります。

コンテンツは体系的に整理されており検索も簡単です。例えば、製品別、役職別、業界別など、さまざまな切り口で学習できます。Microsoftや他の生産性プラットフォームからの乗り換えを検討している方には、Workspaceの導入ガイドもあります。

他社のビジネスツールとの連携も簡単

Microsoft OfficeドキュメントやAdobe PDFなど100種類以上のファイルをGoogleファイル形式に変換することなく共有、共同作業、共同編集ができます。Microsoft Officeファイルを Googleドライブにアップロードすると、Docs、Sheets、Slides を使用して共同編集やコメントの追加が可能です。なお、すべての変更は自動的に元のOffice形式で保存されます。

また、Slackなどの他のプラットフォームからの会話を移行したり、Workspaceと他のプロジェクト管理ソフトとの間でタスクやプロジェクトを同期することも可能です。さらに、Googleドキュメント、スプレッドシート、または他のファイルをMonday.comやAsanaのタスクカードに添付したり、プラットフォーム間でデータのインポートやエクスポートを行うこともでき、チームの情報フローを改善することができます。

ノーコードのカスタムアプリを作れる

Googleの最も柔軟なツールの1つが「AppSheet」で、ビジネス特有のニーズに合わせたカスタマイズアプリを作成できます。Googleに詳しい説明がありますが、コードが不要なので技術的な知識がなくても業務目標に沿ったアプリを簡単に設計できます。アプリ作成には、テンプレート（業界、機能、特徴別に分類された数百種類があります）を使用します。

AppSheetの機能にはタスクの自動化やAIおよび機械学習が組み込まれているので、効率性を高め、データ管理などのタスクを簡素化できます。プロジェクト管理、ITチケット管理、リソース管理用のアプリを作成できるだけでなく、独自のCRMを作成することも可能です。

Workspaceは共同作業に最適

すべてのワークスペースツールには、DocsやSheetsからチャット、Meet、Keepに至るまで、リアルタイムのコラボレーション機能が備わっています。コメント、ダイレクトメッセージ、@タグ付けに加えて、チームプロジェクト用の共有ドライブを作成したり、1対1のチャットやチームビデオ通話を設定できます。Meetを使用してバーチャルルームを設定して同僚やクライアントとプロジェクトについて話し合ったり、プロジェクトを立ち上げたりすることも可能です。

プロジェクトサイトとチームダッシュボード

パスワード保護されたプロジェクトサイトは、Workspaceのプロジェクト管理のコアとなるハブです。チームはさまざまなリソースを使用してスムーズに共同作業を行ったり、プロジェクトのドキュメントを安全に保存したり、チャット、カレンダー、ドライブ、スプレッドシート、ドキュメントなどのツールを埋め込み、すべてのプロジェクト関係者にリアルタイムで最新情報を共有できます。

チームダッシュボードは、Sheetsやサードパーティのツールで作成でき、プロジェクトの概要を素早く把握したり、進捗状況を確認したりするのに便利です。Sheetsでデータを取得し、チャート、表、グラフを作成してプロジェクトの主要指標を把握したり、プロジェクトの健全性を監視するための自動アラートを設定したり、傾向の特定や必要に応じて作業負荷を調整したりすることもできます。Google Workplaceのダッシュボードはもちろん日本語にも対応しています。

ファイル共有

チーム全員が共有ドキュメント、スプレッドシート、スライドで共同作業を行うことができます。編集やコメントは、作業と同時に全員に表示され、すべての変更はドキュメントの履歴に自動保存されます。Googleでは、ファイルへのアクセスを制限し、閲覧、コメント、編集を許可するユーザーのパラメータを設定したり、共有の有効期限を追加することもできます。

共有ドライブは、チーム内のファイルの保存、検索、アクセスに使用できる特別なGoogleドライブフォルダです。アクセスを制限したい機密性の高いプロジェクトや、外注者がファイルに一時的にアクセスする必要がある特別なプロジェクトにも最適です。

モバイルアプリ

残念ながらGoogle Workspaceには全機能を備えた単一の統合モバイルアプリはありません。しかし、iOSやAndroidスマートフォンやタブレットに個々のアプリをダウンロードすれば、外出先でもチームで共同作業やコミュニケーションしたり、タスクやプロジェクトを管理できます。Androidユーザーは、モバイル端末からWorkspaceアカウントにログインすることも可能です。

対応アプリ（Gmail、カレンダー、ドライブ、ドキュメント、スプレッドシート、スライド、チャット、音声、ハングアウト、キープ）をダウンロードしてインストールすると、Google クラウドに保存されたファイルへのアクセスや編集、コメントやメッセージの送信、チームメンバーとのチャット、ビデオ会議への参加、保存されたコンテンツへのアクセスが可能になります。

複数のサポートチャネルがあるが、対応品質はプランによって異なる

Googleは、24時間年中無休の電話、メール、ライブチャットサポートなど複数のサポートチャネルを提供しており、ほとんどのWorkspaceユーザーは日本語でサポートを受けられます。しかし、最もサポートが充実しているのは「Enterprise Essentials」と「Enterprise Business」プランで、迅速な対応、高度な技術的専門知識を持つ担当者へのアクセス、サードパーティの連携に関するサポートを受けることができます。

なお、Googleではサポートリクエストへの対応速度や問題の解決にかかる時間についての基準もあらかじめ設定されています。サービスが完全に利用できなくなった場合が最優先で、最も迅速な解決が図られます。

スタンダードプランをご利用の場合は、プレミアムまたは「エンハンスドサポート」を有料で追加できますが、料金詳細は不明です。無料のエッセンシャルプランをご利用の場合は、サポートはGoogleコミュニティ、オンラインガイド、チュートリアルに限定されます。電話やチャットで担当者に問い合わせたい際には、「Essentials Plus」にアップグレードする必要があります。

まずチャットボットのサポートを試してみましたが、うまくいきませんでした。質問に回答が得られなかったため、セールスサポートに電話をかけましたが、こちらも残念ながらうまくいきませんでした。

チャットボットに提供してもらったGoogleの電話番号に電話をかけました（一度だけではなく二度かけました）が、IVR（音声自動応答）からいくつか質問された後、IVRにサポート担当者と繋がるのを待つように指示されましたが、結局待っても繋がりませんでした。その後、IVRが再び「営業担当は対応できないので後でかけ直すように」といったを提案してきたのでそのようにしましたが、結局うまくいきませんでした。

しかし、不思議なことに、日曜の朝に再度トライしたところ担当に繋がり、複数の質問に対して適切な回答を得ることができました。なお、今回「Workspace Individual」のサポート担当者に問い合わせたのですが、ビジネスプランに関する質問には回答できないとのことで営業担当に連絡する用のリンクを送ってくれました。

一方で、Googleのオンラインリソースは明確で、情報豊富で、充実していると感じました。Workspace for Businessのどのプランでも、デモの視聴、さまざまな使用事例における生産性向上のヒントの閲覧、チュートリアルやラーニングラボへの登録など、さまざまなことができます。

Range of Plans and Pricing Suits Different Needsさまざまなニーズに対応できるプランと価格帯

Googleは、私がこれまで見た中で最も幅広い種類の生産性向上やプロジェクト管理ソフト（全部でなんと18種類）を提供しており、フリーランサーや小規模チームから大企業、学校、非営利団体まで、あらゆるニーズに対応できるワークスペースプランがあります。

Microsoftとは異なり、Googleは「Workspace Essentials Starter（エッセンシャルスターター）」を無料で提供しています。これは、主要な生産性向上ツールを使えますが、有料のビジネスプランに搭載されている機能は含まれていません。高度な機能を使えなくても問題なく限定的な機能で対応できるフリーランサー、個人事業主、小規模企業に最適でしょう。

小規模企業から大規模企業まで、あらゆる規模の企業に適した4段階のビジネス向けワークスペースプランがあります。これらのプランは、他のオフィス生産性およびプロジェクト管理ソフトウェアと比較しても、競争力のある価格設定となっています。ユーザー1人あたり月額$6.00のスタータープランでは、最大100人まで参加可能なビデオおよび音声会議、24時間年中無休のカスタマーサポート、クライアント・ゲストアクセスが可能なスレッド形式のチャットルーム、ビジネス向けセキュリティ機能を利用できます。

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すべてのワークスペースプラン（無料のエッセンシャルプランから）は、プロジェクト数が無制限で、これは他の生産性およびプロジェクト管理ソフトでは見たことがありません。ストレージもかなり豊富で、無料プランではユーザーあたり15GBからで、エンタープライズプランでは50TBまで使えます。

また、学校は無料の「Education Fundamentals（エデュケーション ファンダメンタルズ）」プランを選択するか、他のワークスペースエディションを割引価格で入手できます。教育関係者であれば、ワークロードの管理、クラスダッシュボードの作成、生徒の学習意欲の向上に役立つ「Classroom」や「Assignments（アサインメント）」などのユニークなツールも利用できます。

Google は非営利団体向けに無料のWorkspaceエディションを提供しており、ビジネスプランの料金は最大79%割引になります。非営利団体は、「Google Ad Grants」および「YouTube Nonprofit Program」から 10,000ドル（約110万円ドル相当）の支援も受けることができます。