Mailchimp(メールチンプ)は高機能メール配信サービスとして有名ですが、料金は他社サービスと比べてどうでしょうか?ニーズを検討せずにメールプランに加入すると、損してしまいます!
幸い、Mailchimpの無料プランはサービス内容がかなり充実 しており、ワンステップメールの自動配信やランディングページ(LP)の作成などが可能です。しかし、ビジネスの経営には、より多くのツールが必要ですね。この記事を読んでいるということは、Mailchimpの有料プランか他社サービスへの加入を検討しているのではないでしょうか。
Mailchimpの有料プランは3つあり、マルチステップメールの自動配信やスプリットテスト、パーソナライズメールの配信、多変量テストなどが可能になります。
Mailchimpの料金は、登録者数によって決まります(500人~)。
登録アドレス数が多くても少なくても、コストパフォーマンスの高いメール配信サービスを選びたいもの。この記事では、Mailchimpの料金プランを比較し、実際に利用してサービス自体の使い心地を調べました。メールマーケティングのニーズに合うか判断するためにお役に立てば幸いです。
まとめ:Mailchimpの機能・価格
きちんと計算すればコスパ抜群
結局のところ、Mailchimpはどれくらいの料金がかかるのでしょうか? Mailchimpの料金プランは、無料、エッセンシャル、スタンダード、プレミアムプランの4つがあります。非営利組織や慈善団体は15%オフで加入できます。また、2段階認証を設定すると、
最大3か月分の料金が10%オフになります1 。
有料プランの料金は登録アドレス数で決まります。つまり、登録者数が多いほど、料金が高くなるということです。ただし、
登録アドレス数は次の3種類が あるので、数え方に注意しましょう。
登録者 :メーリングリストに登録した人。
登録解除者 :メーリングリストからオプトアウトしたが、広告や注文確認メールを受け取れる人。
非登録者 :アプリやサイトでビジネスとやり取りをしたが、メーリングリストには登録しなかった人。
登録者より登録解除者と非登録者のほうが多い場合、損する可能性があります。 というのも、登録アドレス数が多くても、実際にメールが配信されるのはほんの一握りになってしまうからです。このような無駄を省き、Mailchimpをお得に利用するには、反応のない登録者を定期的に削除してメーリングリストをクリーンアップしましょう。
エッセンシャルプランの料金は、配信数に応じた従量課金制なので、場合によってはお得かもしれませんが、機能が限られていることにご注意ください。では、Mailchimpの料金プランを1つひとつ詳しく見ていきましょう。
無料プランではブランドのデザインを自動生成する「クリエイティブ・アシスタント」を利用できます。 1
Mailchimpの無料プランでは基本的なメールマーケティング機能を利用できます。オーディエンスは1つ(登録アドレスを「オーディエンス」というグループに整理できます)、登録アドレス数は最大2,000件、登録者を追跡するための顧客関係管理ツール(CRM)も利用できます。また、登録者の行動に関連するキャンペーンメールを配信することも可能です。
無料プランでは毎月1万件のメールを配信できるため、登録者数と配信数が少ない場合に役立ちます。
無料プランでは毎月2,500通のメールを配信できます。月間配信数が少なく、高度な機能が必要ない場合におすすめです。
無料プランでは約10種類のテンプレートが用意されており(有料テンプレートの購入も可)、メールキャンペーンやシングルステップメールの自動配信に使えます。また、「クリエイティブ・アシスタント」も利用でき、ロゴやブランドカラーをメールのデザインに反映できます。
Mailchimpの無料プランでは、登録者にさまざまな方法でアプローチするための機能が利用でき、メールマーケティング以外のニーズにも応えています。製品・サービスのサイトやランディングページの制作、ソーシャルメディアの広告・投稿の作成などが可能です。機能を実際に使った体験は
Mailchimpの完全レビュー でご覧になれます。また、Mailchimpは300以上のアプリがあり、機能拡張に役立ちます。SquareやCanva、Zapierなどのアプリと連携することも可能です。
Mailchimpの無料プランはかなり充実しています1 。カゴ落ちメールの配信など、さまざまな自動化が可能です。無料プランは制限もありますから、スタートアップ企業やブロガー向けですが、検討する価値はあります。
注意事項について、
Mailchimpの無料プランでは最初の30日間しかメールサポートを利用できません 。また、登録者がメールキャンペーンに対してどのように反応しているか追跡するアナリティクスは、かなり基本的な情報しか見られません。さらに、ダイナミックコンテンツの使用、リード獲得のためのファネルの作成、A/Bテストなどを行いたい場合は、Mailchimpのエッセンシャルプランに加入する必要があります。
エッセンシャルプランは基本的なカスタマージャーニー機能があり、ワークフローの自動化を可視化できます。 1
エッセンシャルプランでは、
配信したメールにMailchimpのブランディングが表示されなくなります 。3つのオーディエンスを作成でき、ユーザー数は最大3人です。料金は
$ 13.00 ~で、登録アドレス数は最大50,000件、月間配信数は登録アドレス数によって決まります。例えば、登録アドレス数が500件なら月間配信数は5,000通、50,000件なら500,000通です。
エッセンシャルプランの料金は登録アドレス数によって決まりますが1 、プリペイド式で利用することもできます。その場合、事前にクレジットを購入することになります。クレジット1つにつき、1通のメールを配信できるという仕組みです。配信数が少ない場合はお得ですが、登録者数が増えていくにつれて費用対効果が下がっていきます。また、プリペイド式の場合、Mailchimpは1通当たりの料金を公開していませんから、アカウントを確認しなければなりません。
どちらの料金体系を選んでも、エッセンシャルプランでは24時間年中無休のメールとチャットサポートを利用できます。 プレミアムプランなら電話サポートも利用できますが、かなり高価格です。
その分の価値はあるのでしょうか?特にMailchimpを初めて利用する場合、問い合わせ窓口が多いほうが安心かもしれません。とは言え、Mailchimpのメールとチャットサポートはいつも確実に対応してくれますから、サポートのためにプレミアムプランに加入する必要はありません。
スタンダードプランのカスタマージャーニー機能を使えば複数のフローを作成できます。 1
Mailchimpのスタンダードプランの料金は
$ 20.00 ~で、登録アドレス数は最大100,000件なので、
大規模なメーリングリストを管理する場合におすすめです 。オーディエンスを5つ作成できるので、DTC(直販)とB2B(企業間取引)を整理するなど、ビジネスニーズに合わせてカスタマイズできます。また、ダイナミックなコンテンツや配信時間の最適化などの機能を活用して、最適なタイミングでメールを配信できるのも嬉しいポイントです。
メールマーケティングを自動化したい場合、スタンダードプランが一番安いです。このプランでは、カスタマージャーニービルダーで全体を俯瞰でき、分岐点や開始ポイントが複数あるフローも自動化できます。
Mailchimpのカスタマージャーニービルダー1 は、ファネルの可視化、顧客の行動に応じた自動化の作成に役立ちます (パーソナライズされた広告の配信、リピーター特典の提供など)。
「行動ベースの自動化」では、ターゲットを絞って適切なメッセージを配信できるので、売り上げアップを目指すeコマースブランドにおすすめです。
Mailchimpのスタンダードプランでは、比較的多くの登録者に対してマーケティングを行うのに必要な機能や特徴がそろっています。 ほとんどのニーズに応えられますし、成長の余地も十分にあります。ただ、多変量テストなどの高度な機能が必要だったり、マーケティング担当者が多かったりする場合は向かないかもしれません(ユーザー数は5人まで)。
ユーザー数が多めで、詳しいアナリティクスを閲覧したり、高度なテストを実施したりしたい場合、スタンダードプランでは物足りなさを感じるはずです。そのようなケースにはプレミアムプランのほうが適していますが、かなり高価格なので大企業向けです。
eコマースが専門ならスタンダードプラン以上のプランが必要となり、有料アドオンもいくつか購入する羽目になるでしょう。例えば、注文確認やカゴ落ちなどのメールを送信するには、25,000通のクレジットが必要です(配信数によりますが)。
また、到達性を上げるために月額$29.95(
他社よりかなりお得です )で専用IPを購入することもできます。
プレミアムプランの多変量テストなら、8つの変量で実験を行えます。登録者に一番効果的なコンビネーションを探るために便利です。 1
プロ向けの機能を利用したい場合はMailchimpのプレミアムプランをご利用ください。
法人レベルのプランです。最大200,000件のアドレスを登録でき、オーディエンス数は無制限、料金は$299~となっています。
プレミアムプランでは高度なセグメンテーションが可能で、いくつでも条件を設定でき、オーディエンスの複雑な絞り込みにも対応しています。購買活動、メールキャンペーンに対する行動、サイトのエンゲージメント、デモグラフィック属性(推定)などで登録者を分類し、ターゲットを絞ってメールを送信できます。結果を出すために役立つでしょう。
Mailchimpのプレミアムプランなら多変量テストも実施できます。多変量テストとはA/Bテストをさらに複雑にしたもので、最大3つの要素の組み合わせがキャンペーンの成果にどのように影響するか調べることができます。メールマーケティングの成果を高めるのに役立ちますが、Mailchimpで自動ワークフローがうまくいくか検証することはできません。
企業レベルの予算がある場合、Mailchimpのプレミアムプラン1 ならかなり便利なツールを使えます。ただし、このプランは安くありません。 他社サービスなら同じくらい高度な機能をより低価格で使えます。「Mailchimpをとても気に入っていて、追加特典がどうしても必要」という場合はプレミアムプランがおすすめですが、そうでなければ他社サービスを検討しましょう。
登録アドレス数が20万件以上で、頻繁にメールを配信する場合、Mailchimpは配信数が多いプランを用意しています。プレミアムプランの機能を利用でき、ニーズに合わせて料金を調節してもらえます。ただし、興味がある方はMailchimpに直接問い合わせてください。
Mailchimpの料金比較表
Mailchimpの解約・返金方針
Mailchimpはアカウント削除方針が厳しいことに注意
ほかのメールマーケティングツールと同様、Mailchimpのプランを解約しても返金してもらえない場合がほとんどです。システムエラーなどがあった場合は例外ですが、そのようなケースは稀です。
利用規約違反でアカウントを閉鎖された場合は返金してもらえません。Mailchimpは利用規約がかなり厳しいため、違反しないように十分注意する必要があります。 Mailchimpの利用規約は長文ですが、加入前にしっかり読むべきです。アフィリエイト・マーケティングやマルチレベル・マーケティング(MLM)のためにMailchimpを使用することは禁止されており、以下のような製品・サービスを宣伝することはできません。
仮想通貨
医薬製品
ギャンブルサービス
信用情報の回復サービス
Mailchimpで宣伝できる製品やサービスはたくさんありますが、厳しく審査されることもあります。 以下のような製品やサービスを宣伝するとアカウントを厳しい検査を受ける可能性が高いです。
星占い
マッチングサービス
取引や株式市場に関するコンテンツ
不動産、住宅ローン、ローン
ビタミンや栄養補助食品などのサプリ
Mailchimpのプランは簡単に解約できます。
アカウント設定で、Permanently delete this account (永久にアカウントを削除)をクリックすれば完了です。 ただし、ほかのメールマーケティングサービスに顧客リストをアップロードできるよう、あらかじめデータをエクスポートするのを忘れずに。
Mailchimpのプランの多くは年払いではなく月払いなので、1年分の料金を損することはありません。ただし、従量課金プランを選んだ場合、解約するとクレジットがすべて失われてしまいますから、十分注意しましょう。
Mailchimpのアカウントは年に2回一時停止できるため、節約したい場合にご検討ください。 一時停止中はメールを配信することはできず、再開するまで支払いが凍結されます。
Mailchimpの無料プランは、配信数が少なく、自動化する必要がほとんどない場合におすすめです。中位プランも料金は手頃で、カスタマージャーニービルダー、A/Bテスト、行動ターゲティングなどを利用したい企業向けです。
しかし、高度なセグメント分けや比較レポート、電話サポートなどを通してビ
ジネスをレベルアップさせたい場合、Mailchimpの上位プランが必要です 。ただ、上位プランはかなり高いので「現段階ではMailchimpの料金は高すぎる…」とお考えかもしれません。
ニーズに合ったメールマーケティングサービスを見つけるには
2024年におすすめのメールマーケティングサービス をご覧になるか、以下のサービスをご検討ください。
ActiveCampaignのPlusプラン1 :業界トップクラスの機能が欲しい場合はActiveCampaignのPlusプランがおすすめです。高度な自動化が可能で、詳細なレポートやアナリティクスも閲覧できるなど、Mailchimpよりはるかに優れています。 また、ActiveCampaignはCRMであり、リードスコアリングやSMSマーケティングなどの追加特典もあります。
Sendinblueの無料プラン1 :制約が少なく、無料で使えるプラン が欲しい方はSendinblueをご検討ください。登録アドレス数は無制限で、1日に最大300通のメールを配信でき、注文確認メールの送信、SMSマーケティング、ワークフローエディタなどを活用できます。
AWeberのProプラン1 :顧客の行動に応じたメールの自動配信、売り上げの追跡などが必要な場合はAWeberのProプランをご検討ください。商品のネット販売、サブスクリプションサービスの提供などが可能なので、eコマースにぴったりです。また、電話、メール、ライブチャットで24時間年中無休の優先サポートを受けられます。
Mailchimpは格安プランもありますが、料金がかさんでしまうことも
Mailchimpの無料プランは魅力的ですが、スモールビジネスの経営者やブロガー向けであり、大企業には適していません。登録アドレス数が増えたり、より多くの機能が必要になったりしたら、
Mailchimpのエッセンシャルプランまたはスタンダードプランにアップグレード1 しなければなりません。
Mailchimpのプレミアムプランは料金がかなり高いため、大企業にしか向きません。比較レポートや多変量テストを利用できるのはプレミアムプランだけです。
とは言え、きちんと計画を立てたうえでプランを選べば、
Mailchimpの安いプランでもメールマーケティングキャンペーンを実施できます。月間配信通数を把握し 、メーリングリストを定期的にクリーンアップすることを心がけましょう。
よくある質問
Mailchimpの料金体系は?
Mailchimpは無料プランのほかに、3つの料金プランがあります。料金は登録アドレス数で決まります(登録者、登録解除者、非登録者の合計)。料金体系について詳しくはこちら をご覧ください。
Mailchimpは本当に無料で利用できますか?
はい。Mailchimpの無料プランはかなり多機能です 。メールマーケティングを始めるのに必要な機能や特徴がそろっています。登録アドレス数が増えていき、カスタマージャーニーを構築したい、スプリットテストを行いたい、より良いサポートを受けたいなどのニーズが出てきたら、Mailchimpの有料プランに加入しましょう。
Mailchimpで何通のメールを無料で配信できますか?
Mailchimpの無料プラン の登録アドレス数は500件、月間配信数は2,500通となっています。無料プランでは顧客管理ツール(CRM)も利用でき、登録者の行動を追跡し、適切なメールキャンペーンを配信することもできます。