テンプレート
Etsyはテンプレートなし。Shopifyはデザインが豊富
Etsyはオンラインマーケットプレイスであり、ウェブサイトビルダーではないため、テンプレートは提供していません。そのため、オンラインストアの設定はとても簡単ですが、レイアウトとデザインはほとんど変更できません。ロゴやバナーは追加できるものの、Etsyショップの見た目は他のショップとほぼ同じなので、差をつけにくいと感じました。 一方、Shopifyではデザイナーが制作したテンプレートが80以上あり(「テーマ」と呼ばれます)、そのうち13個は無料です。どれも洗練されたエレガントなデザインで、モバイルレスポンシブ対応なのでスマホでもきれいに表示されるよう自動調整されます。Shopifyが提供しているデザインでニーズを満たすものが見つからなかった場合、ThemeForest などの外部サイトからサードパーティ製テーマを取り込むことも可能です。 Etsyと比較すると、Shopifyのほうが編集オプションもはるかに豊富です。例えば、フォント、色、レイアウトを変更できるため、あなたのブランドイメージに合うようにショップの見た目をカスタマイズできます。さらに、まったくユニークなデザインにしたい場合、テーマのコードを編集して好きなように作り替えることも可能です。【プロのアドバイス】「カスタムデザインのオンラインショップが欲しいけど、コーディングはできない…。」そんな場合もご心配なく。Fiverrでプロのデベロッパーに依頼しましょう。意外に安いのでぜひご検討ください。
機能と使いやすさ
ShopifyとEtsyはどちらも使いやすい。Shopifyの方が多機能
Etsyでは、数分でオンラインショップを開設できます。アカウント登録が完了したら、ビジネスについて基本的な質問に答え、ショップ名を選びます。商品画像や説明をアップロードし、支払い方法を設定したら完了です。言語は日本語に設定できますから、スムーズに作業を進められます。 Shopifyではショップのデザインを自由自在に編集できるため、設定には少し時間がかかるかもしれませんが、ショップの開設が難しいわけではありません。Shopifyのドラッグ&ドロップエディタは直感的に操作でき、日本語に対応しているため、初心者でも簡単にテンプレートをカスタマイズできます。 テンプレートにカラム、お客さんの声、登録フォーム、スライドショーなどのセクションを追加・変更できます。「大変そう…」と思うかもしれませんが、Shopifyは日本語の設定ガイドが多数ありますから、最初の一歩を後押ししてくれます。 機能について、Shopifyはほぼすべての観点でEtsyより優れています。ショップ管理ツールや販売促進ツールがEtsyより豊富で、幅広いチャネルで販売でき、(ソーシャルメディアを含む)、より多くの支払いオプションに対応しています。Etsyとは違い、Shopifyではオンラインストアにブログを追加することも可能です。より多くの潜在客に商品を認知してもらうのに役立ちます。 まとめると、Etsyではオンラインストアを短時間で開設できますが、Shopifyは使いやすいだけでなく、より優れたeコマース機能やマーケティング機能を提供しています。また、ショップをカスタマイズし、ブランドと商品を目立たせる方法もShopifyのほうが充実しています。Eコマース
Etsyはツールが多いものの、Shopifyのほうがパワフル
Etsyで商品ページのレイアウトをカスタマイズすることはできないものの、ハンドメイド作品を魅せることは可能です。各ページに商品画像を最大10枚まで追加できますから、さまざまな角度から撮影してお客さんに細かい部分まで見てもらいましょう。一方、Shopifyでは画像だけでなく、3Dモデルや動画も追加できますから、商品の魅力を伝えられます。 商品を追加するのはEtsyでもShopifyでも簡単ですが、Shopifyのほうが商品の詳細設定が多く用意されています。名前、カテゴリ、価格など、商品の基本情報は数分で入力でき、商品バリエーションなどの詳細情報は後で設定できます。Shopifyなら最初に多くのオプションを入力する必要はないので、圧倒されません。 Etsyでは、注文の管理やお客さんとコミュニケーションを取るための基本ツールが利用できます。オンラインアカウントまたはEtsyアプリを通して使うことができますが、Shopifyのほうが高度なeコマースツールがはるかに豊富です。 例えば、Shopifyはカスタマイズ可能な顧客ログインエリアがあり、ワンクリックでチェックアウトが可能なので、お客さんは手間なくショッピングを楽しめます。また、実店舗がある場合、ShopifyのPOSシステムを使用して実店舗とオンラインストアを同期させることが可能です。 Etsyの大きな欠点は、「Etsyペイメント」という独自の決済システムの使用しなければならないこと。この決済システムは全世界で利用できるわけではありません。Shopifyでは、PayPalやStripeなど100以上の支払いゲートウェイとの連携が可能なので、自由度がはるかに高いと言えます。また、「Shopifyペイメント」を使用すると決済手数料はかかりません(Etsyでは避けられません)。 まとめると、Etsyのツールはまあまあ良いものの、Shopifyのほうが高度なeコマース機能が豊富です。また、複数の決済サービスと連携できるため、事実上どこからでも全世界のお客さんに販売できます。SEO
Etsyは独自のSEO戦略があり、Shopifyは多様なツールを提供
Etsy独自の検索エンジンでは、顧客の検索クエリと商品を購入する見込みをもとに検索結果の順位が決まります。Etsy内でのみ出品することになるため、少なくとも最初は比較的簡単に上位にランクインするかもしれません。 Shopifyでは、ショップがインターネット全体で公開されるため、はるかに多くの潜在顧客にリーチできます。欠点は、競合サイトがかなり多いこと。Googleで上位にランクインするには、Etsyより時間がかかるかもしれません。 EtsyもShopifyも、商品タイトル、カテゴリ、説明文の最適化が可能です。しかし、Etsyとは違い、Shopifyは自動的にショップのサイトマップを作成してくれるため、検索エンジンはサイトを簡単にスキャンできます。 アナリティクスについて、Etsyに内蔵されているレポートツールでは、お客さんがあなたをどのように見つけたのかが分かります。閲覧数、トラフィックソース、お客さんを商品に導いた検索キーワードが表示されます。一方、Shopifyストア分析では、より多くの情報が得られます。例えば、お客さんが検索したキーワードのうち、商品がヒットしなかったものを記録してくれるため、SEO戦略の改善に役立ちます。 結局のところ、Etsyでは、お客さんは検索するだけであなたの商品を簡単に見つけられます。一方、Shopifyのオンラインショップにお客さんを呼び込むには、マーケティングに時間をかける必要があるかもしれません。しかし、ビジネスが成長し、サイトが検索エンジンで上位に表示されるようになると、Shopifyはさらなる売上アップを支援してくれます。マーケティング
Etsyのマーケティング機能は基本的。Shopifyでは優秀なメールマーケティングが利用可能
Etsyはシンプルかつ効果的なマーケティングツールを提供しています。クーポン作成、ソーシャルメディアへの共有、Googleショッピングなどのサードパーティツールとの連携が可能です。さらに高度な機能を使いたい場合、Etsyプラスへのアップグレードが必要となります。広告クレジットやバナーテンプレートを使ったり、商品再入荷の通知メールを送信したりできるようになります。 しかし、Etsyプラスのマーケティング機能でさえ、Shopifyに内蔵されているツールには及びません。例えば、Etsyはメールマーケティングツールを一切提供していませんが、「Shopifyメール」は大規模なメールマーケティングキャンペーンを実施するのに必要なものがすべて揃っています。例えば、設定済みのメールテンプレートを使うと、商品、ロゴ、ショップの配色が自動的にメールに挿入されます。さらに、月に最大2,500件のメールを無料で送信できます。 Shopifyの対象商品はGoogleショッピングに無料で出品して販売促進できます。さらに素晴らしいのは、Shopifyを通じてFacebook、Instagram、eBayなどさまざまなチャネルで販売できることです。アプリ
Shopifyの巨大なアプリストアで必要なものをすべて入手できる
サードパーティアプリとの連携の観点では、Shopifyが圧勝です。Shopifyアプリストアには、無料・有料アプリが6,000以上あります。ドロップシッピングアプリ、カウントダウンタイマー、ロイヤリティプログラムなど、ありとあらゆるツールが見つかります。 一方、Etsyは独自のアプリストアは存在しません。ただし、サードパーティのマーケットプレイスやプロバイダがEtsyのセラー(販売者)向けに設計したアプリは多数見つかります。それでも、Shopifyのほうがアプリの種類が多いですし、アプリストアを閲覧してインストールできるという利便性を考えるとEtsyはやや劣っています。料金
Shopifyのほうが高価格。しかし、Etsyよりコスパが高い
Etsyスタンダードプランは完全無料で利用でき、商品をいくつでも販売できます。月額制の「Etsyプラス」にアップグレードすると、高度なショップのカスタマイズ、再出品リクエスト、月15件の無料出品などをアンロックできます。どのEtsyプランを選んでも、出品手数料(商品ごと)、取引手数料、入金手数料の3種類の手数料が発生します。 Shopifyは無料トライアルを提供しており、有料プランは3つあります。すべてのプランで商品数は無制限となっており、カゴ落ちメールの自動送信、ストアの言語翻訳、24時間年中無休のサポートが含まれます。上位プランでは、スタッフアカウントの追加、より多くのロケーションへの在庫割り当てが可能になります。ただし、Shopifyペイメントを使用しない場合、取引手数料とクレジットカード処理手数料が発生する点に注意してください。 まとめると、起業間もない場合はEtsyの方が安くつくかもしれませんが、Shopifyのほうがはるかに多機能なので、全体的なコストパフォーマンスはEtsyより高いと言えます。また、Etsyは無料プランでもさまざまな手数料が発生しますから、利益を食い込む可能性があります。販売量が多い場合、Shopifyペイメントを利用すればShopifyのほうが節約できるかもしれません。Etsyプラス | Shopifyベーシック | |
最低価格 | $10 | $29.00 |
取引手数料 | ✔ | Shopify Paymentsを利用しない場合はあり |
販売可能な商品数 | 無制限 | 無制限 |
マルチチャネル販売 | ✘ | ✔ |
POSシステム | ✘ | ✔ |
カゴ落ちメールの送信 | ✘ | ✔ |
24時間年中無休カスタマーサポート | ケースによってはあり | ✔ |
サポート
どちらも充実したヘルプセンターあり。ライブサポートはShopifyのほうが優れている
EtsyもShopifyもサポート資料が豊富で、幅広いトピックに関する記事やガイドが用意されています。Etsyでの販売について詳しく説明した検索可能な「セラーハンドブック」もあります。 しかし、カスタマーサポートはShopifyが一歩リードしています。制限のない24時間365日対応のライブチャット、メール、電話サポートが利用できます。一方、Etsyでこれらのサポート窓口が利用できるのは特定の問題のみです。 筆者の体験では、Shopifyのサポート担当者はとても迅速に対応してくれました。ライブチャットを試した際、通常は数分以内に返信がありました。Shopifyの勝ち!Etsyも素晴らしい
素早く事業を拡大したいのであれば、Shopifyがベストチョイスです 。エディタはシンプルで、豊富な販売機能があり、充実したサードパーティ製アプリでサイトの機能を拡張できます。 しかし、ネット販売をこれから始める方や少数の商品を販売する方にとっては、Etsyも有用です。顧客基盤が大規模なので、有効活用すればより多くお客さんに商品を知ってもらえます。売上が増え始めたらShopifyでストアを開設して、ブランドの成長を促進させると良いでしょう。「どちらか一方を選ばなければ!」と思う必要はありません。ShopifyとEtsyの両方でオンラインストアを運営することで、両方のメリットを享受できます。 ShopifyとEtsyは人気のあるeコマースサービスですが、どちらも万人向けではありません。どちらもニーズに合わない場合、2024年におすすめのウェブサイトビルダーをご覧になって、他社サービスを検討しましょう。Etsy
Shopify
テンプレート
ストアデザインが固定されている
デザイナーが制作したテーマが80種類以上
機能と使いやすさ
使いやすいがカスタマイズオプションは少ない
直感的なドラッグ&ドロップエディタ、豊富なカスタマイズオプション
アプリ
アプリマーケットなし、サードパーティのマーケットプレイスからアプリを追加できる
6,000種類以上のアプリ、Shopifyアプリストアで簡単に探してインストール可能
Eコマース
基本ツールですぐに販売開始できる
基本機能も高度な機能も豊富
マーケティング
有料プランでは高度な機能が利用可能
メールマーケティングやマルチチャンネル販売を中心に、ツールが盛りだくさん
SEO
内部検索エンジン、レポートツールを内蔵
SEOツールを内蔵、Shopifyストア分析、Googleアナリティクスと連携可能
価格
無料プラン、有料プランが1つ。販売量が少ない場合はオトク
無料トライアルと3つの有料プラン。販売量が多い場合はオトク
サポート
- 日本語のサポート記事
- コミュニティ掲示板
- 制限付きのライブチャット、メール、電話サポート(コールバックのみ)
- 日本語のサポート記事
- コミュニティ掲示板
- 無制限の24時間年中無休ライブチャット、メール(日本語に対応)、電話サポート(コールバックのみ)